インストール¶
iRIC のインストール方法について説明します。
インストール手順¶
iRIC のインストーラを iRIC の webサイトからダウンロードします。 https://i-ric.org/download/ にアクセスして、「Version 3.X」 の中の一番新しいインストーラをダウンロードしてください。
ダウンロードしたインストーラを実行します。
Miniconda のインストールに関する注意点¶
iRIC 3.0 では、Python で開発されたソルバを実行することができます。
Python で開発されたソルバを実行できるようにするため、iRIC の インストーラには、Python 実行環境として Miniconda が含まれています。
Miniconda の詳細については以下をご参照ください。
https://docs.conda.io/en/latest/miniconda.html
iRIC のインストーラを使用して Miniconda をインストールすると、 Miniconda は 指定したインストール先フォルダの下の 「Miniconda3」フォルダ以下にインストールされます。
既に Miniconda がインストールされた環境に iRIC をインストールする場合、 iRIC のインストーラを利用して Miniconda を 追加でインストールすると、先にインストールした環境に悪影響が生じます。そのため、iRIC のインストーラを利用した Miniconda のインストールは行わず、 既存の Miniconda を使った iRICソルバの実行環境の構築 の手順に従ってください。
もし既に Miniconda がインストールされた環境に誤って Miniconda を追加でインストールしてしまった場合、 Miniconda を追加インストールしてしまった場合の対応 の手順に従ってください。
既存の Miniconda を使った iRICソルバの実行環境の構築¶
既存の Miniconda を使って iRICソルバの実行環境を構築します。 Miniconda でなく Anaconda をインストールしている場合も、この手順をご利用いただけます。
以下の手順で行います。
インストール時の Miniconda の除外¶
iRIC のインストーラを実行する時、「コンポーネントの選択」画面で、以下のチェックを外してください。
Miniconda
iriclib for Miniconda
iRIC 用仮想環境の作成¶
スタートメニューから 「Anaconda Prompt (miniconda3)」を起動し、以下のコマンドを実行してください。
conda create -n iric python=3.12
conda activate iric
conda install numpy=1.26.4
conda install numba=0.59.1
conda install scipy=1.13.1
conda install gdal=3.6.2
conda install h5py=3.11.0
conda install pandas=2.2.2
conda install matplotlib=3.8.4
conda install requests=2.32.2
conda install beautifulsoup4=4.12.3
conda install pyproj=3.6.1
注意
必要なライブラリは追加、変更されることがあります。最新の必要な情報は以下のファイルに記載されています。
%2condabinconda.bat create -p %2envsiric
の部分の後ろに、必要なライブラリとバージョンが記載されています。
Python 用 iriclib のインストール¶
上記で作成した仮想環境に、iriclib をインストールします。
例えば、D:\Miniconda3 に Miniconda をインストールしていた場合、D:\Miniconda\Envs\iric\Lib\site-packages に以下のファイルをコピーしてください。 以下では、iRIC のインストール先フォルダ (例: 「C:\Users\user1\iRIC」) を IRICROOT と記載しています。
IRICROOT\sdk\c\bin\Lib\site-packages\iric.py
IRICROOT\sdk\c\bin\Lib\site-packages\_iric.cp312-win_amd64.pyd --> _iric.pyd に名前を変えてコピーしてください
IRICROOT\guis\prepost\iriclib.dll
IRICROOT\guis\prepost\hdf5.dll
IRICROOT\guis\prepost\szip.dll
IRICROOT\guis\prepost\zlib.dll
IRICROOT\guis\prepost\PocoFoundation.dll
iriclib の動作確認¶
スタートメニューから 「Anaconda Prompt (miniconda3)」を起動し、以下のコマンドを実行してください。
conda activate iric
python
import iric
エラーメッセージが表示されなければ、無事に iriclib がインストールされています。
iRIC での Python パスの設定¶
iRIC で、ソルバの実行に使用する Python のパスを設定します。以下の手順で行います。
デスクトップの iRIC アイコンをダブルクリックして iRIC を起動します。
メニューから オプション --> 設定 を選択します。
Python パスとして、上記で作成した仮想環境の Python.exe を選択します。上記の例なら 「D:\Miniconda\Envs\iric\Python.exe」を指定します。
以上で、手順は完了です。
Miniconda を追加インストールしてしまった場合の対応¶
既に Miniconda がインストールされた環境に、 iRIC のインストーラを利用して追加で Miniconda をインストールしてしまった場合、以下の問題が生じます。
スタートメニューから起動できる、「Anaconda3 (64bit)」フォルダの下の「Anaconda Prompt (miniconda3)」と「Anaconda Powershell Prompt (miniconda3)」が、新しくインストールした Miniconda の環境を参照するようになってしまう
上記問題については、以下の方法で対応します。
スタートメニューの「Anaconda Prompt (miniconda3)」を右クリックし、「その他」 --> 「ファイルの場所を開く」を選択
エクスプローラが開き、「Anaconda Prompt (miniconda3)」のリンクが表示されるので、右クリックして「プロパティ」を選択
「リンク先」欄に以下の値が設定されているのを確認する。
%windir%System32cmd.exe "/K" (iRICインストール先)\Miniconda3\Scripts\activate.bat (iRICインストール先)\Miniconda3
(iRICインストール先) の箇所を、先にインストールした Miniconda のインストール先のパスに書き換えて「OK」ボタンを押す。
「Anaconda Powershell Prompt (miniconda3)」 についても同様の方法で対応できます。